【感想】落合陽一氏の「日本再興戦略」が熱い!
落合陽一さんの「日本再興戦略」読みました。くちぽてです。
落合さんの著作を初めて読みましたが、めちゃくちゃ面白かったです。
重厚なテーマにも関わらず、テンポよく読めました。
本文での単語の意味・意図を大量に脚注で補足するスタイルが良かったです。
脚注が多いので紙の本の方が読みやすいかも。
日本再興戦略をざっくりいうと
日本の現状システムを西洋から影響を受けた部分と日本古来の考え方の部分に分解して、
これからの世界の現状を理解して、
新日本システムへアップデートしようよ
と内容と理解しました。
なぜかニーチェの思想に似た部分を感じる・・
ニーチェの著作を通じて行ったことは、
ヨーロッパにおける、キリスト教の欺瞞を徹底的に非難し、
科学的な思考を取り入れて
キリスト教の人間観に代わる新しい人間像の提出するぜ
だと思ってます。
日本再興戦略は、「落合陽一はかく語りき」みたいな読感でした。
特に印象に残った内容4点!
西洋的な人間性の超克
我々は・・・誰が中心でもないコミュニティをつくってきた。これからの日本人は西洋的人間性をどうやって超克して、決別し、更新しうるかがすごく重要です。
日本の性質を理解した上で、新日本のデザインを考えることが重要だと。
ブロックチェーン技術を使ったICOの活用についても言及されてました。
現実的に実装を考えると、向いているかどうか?は凄く重要だと思います。
他の国で上手くいっている仕組みが、日本に合っているかは分らないですからね。
個人レベルのキャリア戦略でも、理想のあるべき姿に向かうというよりも個人が向いていること得意な方向を攻めるという考え方の方が上手くいく気がします。
日本の人口減少は武器になる
人口減少と少子高齢化。日本ではこの二つの言葉がネガティブなトーンで語られます。
僕からするとこの認識自体が間違いです。人口減少と少子高齢化はこれからの日本にとって大チャンスなのです。
人口減少をポジティブに切り取っています。
これまで日本の労働者は優秀な人が多くて、「頑張り」でカバーしてきたように感じます。
まあそれが効率化、自動化を妨げてきた面もあるのです...
これからは大きく人口が減ることで、どうしても効率化せざるを得ないんですよね。
ポートフォリオマネジメントと金融的投資能力
ひとつの職業訓練を受けて永遠にその職業についていれば大丈夫という考え方はなくなるということです。これからの時代はあらゆる人が職業のポートフォリオを組みながら、暮らしていくということになります。
ポートフォリオマネジメントの考え方は、くちぽても含めて、技術系の人間に欠けている視点と思いました。
理系では大学に進学すると、研究室入り、その分野では第一人者になることが求めらます。
反面、そのこと以外のこと軽視になりやすいんです。
ポートフォリオマネジメントという視点があれば、他のものへの好奇心を殺さずに済むだろうし、専門分野を多方面から捉え直すこともできそうです。
金融的投資能力とは、「何にはるべきか」を予測する能力です。
金融的投資能力については、深く考える機会が少なかったですねー。
会社で働くようになり意識するようになりましたが、もっと早い時期に獲得しておく必要があると思います。
何かをするにあたり、投資の視点でみることは凄く重要です。
例えば、自分の進路や、学生生活の中で何に時間を使うのか、何に投資するのか?
学生の間は投資することが、仕事の部分があるので、投資対象をしっかり選ぶことも重要です。
くちぽては全くそういう視点に欠けていて、なんか面白そうだなーと思うところでしか選んでませんでした...
ホワイトカラーおじさん
根回しがうまくて、事務処理能力が高くて、オレオレでなくて、年収レンジが高くないおじさんはベンチャー企業にとって極めて有用です。
弊大企業のホワイトカラーを貸し出して上げたい。w
ベンチャー企業で求められているという話は衝撃的でした。
人間が集まって活動するところには、このような役回りする人も必要なのですね。
以上4点が、無意識に刷り込まれた固定概念に新しい風を吹き込んでくれました。
根拠とか数字の部分や、各章における掘り下げは若干薄いような気もしますが、
テクノロジー、歴史、経営、教育での知見が出会って融合して一つの方向性として示されていることにこの本の価値があるのではないかと思いました。
くちぽてのまとめ
- 無意識に刷り込まれた固定概念を考えるきっかけを与えてくれる。
- 人口減、日本文化、これらはこれからの世界で日本の武器になる可能性がある。
- 「手を動かせ、ポジションをとれ」 by 落合陽一